北京国安 × 山東魯能の感想 [中国]
4/5に行われた中超第2節北京国安 × 山東魯能戦は1-1の引き分けでした。前半42分に右サイド
FKからの折り返しをゴール前混戦の中押し込み山東が先制、しかし後半35分北京国安は陶偉の
パスをマルティネスが頭でゴールに流し込み同点に追いつきこれで試合終了。これで北京国安は
1勝1分の勝ち点4で2位、なお首位は開幕2連勝の上海で山東は2引き分けの10位。
山東はおそらく中盤フラットの4-4-2、北京のスタメンは以下のとおりで前節と変わらず。
チアゴ
マルティネス 陶偉 閻相闖 79' 閻相闖OUT 王珂IN
黄博文 隋東亮 79' 黄博文OUT ストヤンIN
周挺 徐雲龍 張永海 張帥 88' マルティネスOUT 王長慶IN
楊智
前節負傷退場の徐雲龍は今節も先発、そして長期離脱だった楊璞がベンチ入りと回復しつつある
模様だが左SBは依然周挺が先発。試合開始からしばらくは北京ペース、敵陣で前線からのプレス
を行ったり中央でボランチがボール奪取したりで素早いカウンターを狙う展開。FWチアゴのポスト
プレーもこの時間帯は効いていたし、山東の浅いラインをうまく抜け出した後倒されFKを得るなど
いわゆる電柱では収まらないプレーを見せていました、やはり要注意かと。特にDFラインでボール
取れば縦ポンでチアゴへ、ここで収まらなくても跳ね返りをボランチやサイドハーフが積極的に
拾いに行って攻撃につなげるという割り切ったプレーをしてくるので山東は自陣に押し込まれがちに。
しかしその流れをしのぐと20分過ぎから山東も盛り返し一進一退の展開に。北京国安の右サイドは
代表スタメンの右SB張帥が攻守に優れるうえ右SHの閻相闖も守備時は精力的に戻ってきて
挟み込む守備が出来ているのに対し、左サイドは周挺の守備にやや難がありファールで突破を
止めることがしばしば、左SHマルティネスは攻撃に意識が行って守備貢献はおろそかということも
あり山東は右サイドを中心に攻撃展開。すると段々と守備が左寄りになり中央が空いてくるとそこに
横パスからシュートといったように山東は攻めのバリュエーションを増やしていました。
一方北京もロングボール主体で引き続きカウンター狙い、ボランチでボールを奪うとSHを走らせて
DFラインの裏へという攻撃に。特に39分、自陣で後ろ向きにボールを預けられた黄博文が振り向き
ざま右サイドにロングボール、これを走りこんでいた閻相闖がしっかり受けたプレーは特徴的かと。
黄博文はルックアップする時間は無かったと思うのでこれはオートマチックなプレーかもしれません。
42分には山東DFのボール処理ミスがチアゴに渡りGKと1対1という決定機を迎えますが、GKを
かわしてシュートしたボールは相手DFにカバーされゴールならず。すると43分周挺がまたも左サイド
深い位置でファール、このFKをCB張永海のマークを外し代表FW韓鵬がファーで折り返しボールは
ゴール前、混戦のなか周海浜が押し込み山東が先制、このまま1-0で前半終了でハーフタイムに。
後半も頭は北京ペース、相手陣内でのプレスが復活し早い攻撃を見せるとマルティネスが突破で
山東の選手はたまらずファールという形で2枚イエローが出るなど再び北京が流れをつかみますが
徐々に両SHの運動量が落ちてくるとこのボランチからSHへというボールが見切られて厚みのない
攻撃に、後半はSBの攻撃参加もほとんどなく縦に急いだ北京の攻めをカットして山東がカウンター
という形が増えていきます。65分頃から山東が盛り返し、しかもベテラン隋東亮の運動量が落ちて
きたのか前半ではあまりなかった中央で簡単にボールを受けタメを作る展開も増え惜しいミドル
シュートがいくつか。この間にもう1点取れていれば山東の完勝ということになっていたかも。
しかしGK楊智のファインセーブもありこの時間帯をしのぐと李章洙監督は79分に攻めの交代策。
閻相闖に換え王珂、黄博文に換えストヤンとテクニックある中盤の選手を同時に投入し代わりに
マルティネスは右サイドでFWのような位置に。実質1ボランチで以下のような布陣に切り替えると
これが見事に奏功、自陣からボールをつなぎ左サイドで周挺から王珂へ、その後ストヤン、隋東亮
陶偉と流れるようにボールが回ると最後は浮き球のスルーパスを右にいたマルティネスがヘッドで
流し込み同点に。前節河南戦の2点目と同様、試合終盤右サイドに回ったマルティネスというのは
かなり警戒すべきかも。失点シーンではチアゴに山東のCBと内に絞っていた左SBが釣られてしまい
マルティネスはフリーで落ち着いてヘッドできる状況でした。
チアゴ マルティネス
王珂 ストヤン 陶偉
隋東亮
その後88分にマルティネスに換え王長慶投入、これは引き分けでも良しという交代かと思いました
が、ロスタイムに左サイドからストヤンがクロス、すると右サイドの王長慶がボレーシュートを打つ
ものの惜しくも枠外というシーンも。結局試合は1-1のドローでしたが北京国安としてはいい感触で
試合を終えられたと言ってもいいのかもしれません。
そして北京国安の選手監督は今日来日、いよいよACLのグループFの山場が近づいてきました。
ここをとにかく勝ちきって進むためにも水曜日は是非鹿スタへ。
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